昨日の月光カフェではビスマスのワークショップを行いました。
ワークショップといってもビスマスの話をしながら、生成されるのを見て、できたものをもらえるというものなのですが。
一般に「ビスマス」というと、虹色に輝く人工結晶をイメージする方のほうが多いと思います。
実際にミネラルショーや鉱物店で売られている「ビスマス」はドイツ製の人工結晶が大半を占めます。
しかし、天然のビスマスもちゃんと存在します。
ビスマス(Bismuth)は和名では「蒼鉛」と呼ばれます。
鉛という文字を含みますが鉛の化合物ではなく鉛よりも重い元素(Bi)です。
これより重いものはウランとトリウムしかありません。
天然のビスマスは人工のもののように虹色でもなく、骸晶でもありません。
Bismuthという名前はドイツ語で「白い物質」という意味の言葉に由来しているそうです。
ドイツ語で白い物質は「Weisse Substanz」です。これからどうやって Bismuth になったのか、やや不思議
ではあります。
また、ドイツ人が「白」と言ったものを日本人が「蒼」と名づけたのも興味深いところです。
天然で採れるビスマスはそのままの「蒼鉛(自然蒼鉛)」のほかに、硫黄と化合した「輝蒼鉛鉱」や酸化した「蒼鉛土(ビスマイト)」などがあります。
ビスマスは整腸剤の原料として、日本薬局方に収載されています。
元素周期表をみると、同じ窒素族の元素には化合物に毒物が多く、また、ビスマスの後、元素番号84からは放射性元素が並んでいます。そんな位置に存在するビスマスが薬というのも、文系人間には面白く感じます。
ビスマスの融点は271.3度です。
金属としては低いのですが、天ぷらを揚げる温度が、高くても180~190度程度ですので、はやり高い。
家で個人的にビスマスを生成する際には台所でお鍋でぐつぐつさせますが、誤って水滴が鍋に飛んだ時には火山口から溶岩が飛び散るみたいなことが起こり、そしてとんだ先にあった紙は燃え、ビニールは融けたりしました。
それで、カフェではビスマス生成の専任の方にお願いしています。
昨日のワークショップでは、きれいな結晶が生成できたのですが、時には、へなちょこ結晶しかできないこともあります。
そこで、予め、選んで差し替えてもOKなような結晶を用意しています。
昨日、そんなわけで予備に用意してあった結晶を、ワークショップに参加できなかった方のために、ギフトセットに仕立てました。
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
ここまでは、4cm角のオリジナル箱に入れて、栞を添えました。
K
L
M
ここまでの、K、L、Mは4×4×高さ2cmの紙箱に入れて、栞を添えました。
それから
気軽なプレゼント用に、3cm角の小さな紙箱に小さな結晶を1つか2つ入れました。
栞は箱には入らないのですが、添えて袋に入れて、お届けします。
21日のカフェはノエルフェア。
きらら舎で販売分もギフト仕立てにしていきたいと思います。